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つくる、つなぐ #2

Sari / 調香師
ソフィスタンス開発者の河原がクリエイターとの対話を通して、ものづくりへの想いをシェアする『つくる∞つなぐ』
第2回目のゲストは、調香師の沙里さん。自身の手で抽出した自然の精油を組み合わせ、唯一無二の香りをつくられています。ソフィスタンスとのコラボアイテムの開発がきっかけで出会った沙里さん。今回は、ソフィスタンス開発者の河原が、友人に案内いただいた蓮農家さんに分けていただいた採れたての蓮を届けにアトリエを訪問しました。
軽井沢の深い森に佇む、木の家。持ち主に長年愛されてきたことがわかる、燻したような褐色が美しい家の前でひとつ深呼吸をしていると、テラスから手を振る沙里さんの姿が。鈴の音のような声と無邪気な笑顔で迎え入れてくれたアトリエで、おしゃべりのような対談がはじまりました。

– 素敵なアトリエですね。軽井沢は長いんですか?

実はまだ2年くらいなんです。こういう(コロナの)状況になって、不意に思い立って車で軽井沢に来たんです。そしたら道に迷って、その先にはもう暗闇のトンネルと祠しかないところに辿り着いてしまって。引き返そうとしたら、その道にあったギャラリーからお婆様が出ていらして「よかったら寄っていらしてください」って招き入れてくださったんです。ご主人が不動産業をされている方で、「こんなところで生活するのもいいですね」と言ったらこの家を紹介してくださって。その4日後にこの家を買ってたんですよ…!信じられないですよね。

– そんなことがあるんですね!でも、きっとご縁ですね。

そこから、毎週末軽井沢に通うようになりました。少しずつ家に手を入れながら住んでいますが、自然に近い環境にいると学ぶことも多いですし、私が私らしくいられる気がします。

– 沙里さんは、植物と対話しながら抽出や調香をされていますが、そもそもどんなきっかけで香りの世界に入ろうと思ったんですか?

もともとは音楽を学んで作曲をしていたんですが、19歳のときに祖母に連れられてインドネシアへ植林活動へ行ったんです。そこでチャンパーっていう白いお花の香りを嗅いだとき、亡くなった祖父の記憶が蘇ってきて。香りによって昔の記憶が蘇る脳の働きを「プルースト効果」というんですが、そのときは何も知らなかったのでその感覚に驚いて、香りや植物に興味を持つようになりました。

– そこからどのように植物と対話をする手法になったんですか?

学校にも通って香りがもたらす効果を学んだりもしたのですが、自分が受ける感覚としっくりこなくって。森の中を歩いたり、山師さんに案内してもらったりして、自然そのものの香りに触れるようにしたんです。そうしているうちに、私は香りの効果よりも、植物がくれる命そのものに触れていたいんだ、と気づきました。
それから、もうひとつ。私が作曲をしていたこととも関係していますが、香りと対話していると音が聴こえる感覚があるんです。例えば、柑橘系は「金属楽器系の高い“レのシャープ”っぽいな」とか、「白檀の香りだったらチェロとかコントラバスの音」。地球が奏でている「表現」に触れると、香りの波も音楽のように感じられるんです。

– 作曲家としてのバックグラウンドを持つ沙里さんにとって、調香は、沙里さんなりの和音を作っているイメージですか。

はい。和音だったり、リズムを整えていくような感覚です。日本では香道文化においても「香りを聞く」という表現がありますし、西洋でも「トップノート・ミドルノート」と音楽用語を使いますよね。きっと古くから、香りには音楽的要素があると考えられてきたんでしょうね。

– 香りを作るとき…、沙里さんの表現をお借りすると香りを“奏でる”時に、こだわっていることはありますか?

余白を作ることですね。始めた頃はがむしゃらだったので完璧さを求めていたんですけど。そもそも自然って一期一会のもので、人の手で完璧なものは作れない。だから80%くらいにしておいて、20%は植物の力だったり、使う方の肌に委ねるようにしています。

– その感覚を得るためには、沙里さんもニュートラルな状態にいることが必要になりますよね。そのためにしていることはありますか?

いつも、感覚に素直でいるようにしています。

– でも、実は、それって一番難しいですよね…。ズレそうになることはないですか?

そういうときは、朝まずお白湯を飲んで、目を瞑って自分の時間に還るようにしています。
それから、やっぱり、この家と出会ったことも大きいですね。

– 調香師として仕事をするときだけでなく、プライベートにおいても「これだけは譲れないこと」はありますか。

ふたつ、いいですか?(笑)
ひとつは、その瞬間を大事にすること。今回の蓮もそうですね。1週間後はもうないかもしれない。今しかない。今この瞬間っていうものに全力で触れていたい。その瞬間に思ったことをなるべく後回しにせず、心の声を尊重したいなって、思っています。
もうひとつは、二択をしないということ。AかBかで選ばない。
例えば、私は小学生の頃、学校があまり好きじゃなかったんですけど、常識で考えてしまうと「行くか、行かないか」の選択になってしまう。でも「海外に行ってみる」というCや「世界一周してみよう」というDがあるかもしれない。
香りもそうですね。良い香り、悪い香りで分けない。この香りはちょっと変だけど、時間を置いたらどうなるかなとか、ほかの香りを合わせたら化けそうだなとか…。白黒じゃなくて「グレーを楽しむ」ということを意識しています。

– 「譲れない」じゃなくて、あえて「譲る」ことを意識してるんですね。

そうですね(笑)
物事の曖昧なところや変わっていくことも受け入れて、大切にしたいと思っています。

沙里(さり)
調香師/かほりとともに、

「記憶とこころ」をテーマに、植物等からエッセンスを抽出し、風土や人、音楽や季節のうつろい、五感と響き合う体験を、香りによって引き出すことを探求。日本の伝統的な香道作法と西洋の香文化を融合させた新しい聞香を創始し、未来に繋ぐ活動も行っている。国内外での調香アトリエ、インスタレーションほか、空間や製品における香りのデザインに携わりながら、コラボレーションや体験を通じ、生への問いを重ねている。IFA国際アロマセラピスト。
2011.フレグランスコンテスト環境大臣賞受賞 2015.ミラノ万博博覧会にてフレグランス選出 2022. エルメス財団主宰スキルアカデミー講師担当、個展 sona 他

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